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㈱カリブコーヒー(varm) 代表取締役 阿久津 光 氏

事業承継や補助金の申請支援にとどまらず、商品開発なども幅広くサポートいただいています。

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阿久津 光 代表 (左)と舘﨑 貴宣 経営支援員(右)

事業承継と新店舗開店を同時に

 商工会議所に相談に行ったのは、父が約30年前に開店し、地域の皆さんに愛されてきたコーヒー豆の販売事業を、どのような形で承継するかを考えていたときです。私自身、首都圏やフランスのレストランで料理の修業を積んでおり、妻もパン職人という経歴を持っていることから、当初は父のコーヒー豆の販売に、妻のパン職人としての専門性をプラスして、ベーカリーとカフェを融合した店として承継できたらと考えていました。しかし、出店場所の選定や資金調達など、何から手をつければよいのか、まったく分からず、独立して店舗経営をしているかつての上司に相談したところ、商工会議所の相談窓口に行ってみることを勧められました。
 さっそく訪問して、経営支援員の舘﨑さんに、事業承継に対する私の考えや資金調達などの課題を話しました。その後のやりとりの中で、私の料理の経験を生かし、レストランを新店舗の柱の一つに加えることになり、事業承継と三つの専門性を有する新業態の店舗の立ち上げを同時に進めることになったのです。
 舘﨑さんはクリアするべき課題を整理して、いつまでに、どのタイミングで、何をすれば良いのかを教えてくれました。その中でも「事業承継・引継ぎ補助金」の申請手続きは、特に強力にサポートしてもらいました。書類には専門用語が多く、くじけそうになりましたが、私の走り書きのような下書きでも理解し、支援機関としての視点で親身に的確なアドバイスをしてもらえたことが、採択につながったのだと感謝しています。

多彩なサポートを実感

 私の事業承継は、新店舗のオープンもあったことで、正直、とても苦労しました。しかし、舘㟢さんのサポートのほか、専門家の先生方にも困りごとが出るたびに、スポット的に相談に乗っていただき、知識をお借りできたことで、安心して進めることができました。皆さんのサポートが新店舗オープンに弾みを付けたことは間違いありませんし、現在も変わらず、伴走的に支援してもらっています。
 例えば、商工会議所が主催する新商品・新サービスのPR支援とテストマーケティングを目的として開催された「仙臺ございんマルシェ」への参加を促してくれたり、地元カレー店のスパイスを、当店のキャロットケーキに生かすという、他店とコラボするアイデアをくれたりと、さまざまな機会をもらっています。このような多彩なサポートを受けることで、自分たちの店が持つ独自性や魅力に磨きをかけ、まずは仙台・宮城で注目されるお店に成長し、将来的には東北を盛り上げられるような店になっていきたいです。事業に関する疑問や困りごとがある方は、まず商工会議所に相談してみると良いと思います。

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鴨肉などの仕込みの様子。varmのメニューでも特に人気なのが、薪焼きでじっくりと仕上げた肉料理で、ベーカリーで提供しているパンや、レストランで味わうことができる。
創 業 2022年10月
事業内容 自家焙ばいせん煎のコーヒー豆の量り売りとベーカリー、バスク料理を提供
所在地 仙台市青葉区木町17-15
HP https://varm2022.com

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