Boulangerie Azur 代表 伊藤 祐太 氏
これまでの経験が生きた助言で、説得力のある事業計画が作成できました。
伊藤 祐太 代表 (右)と河野 佑太 経営支援員(左)
「データ」掲載で事業計画に厚み
当店は「素材にこだわったおいしいパンを、日常的に手軽に楽しんでいただこう」という思いで、1年前に創業しました。創業前から「宮城県スタートアップ加速化補助金」の申請を考えていましたが、何から手をつければ良いのか分かりませんでした。そのような中、オープンしたばかりのころに商工会議所の方が店を訪ねて来たことを思い出し、相談してみることにしました。
電話でこちらの状況を簡単に話した後、すぐに相談に行く日時が決まりました。最初の相談では、申請の流れや必要書類についての説明を受け、それに従って書類などを準備していくことになりました。その中でも特にサポートを受けて良かったと思ったのは、事業計画書の作成についてでした。補助金の2次審査ではプレゼンテーションがあり、慣れない資料作成をしなければならなかったので、審査員に対して事業計画を丁寧に伝えるための手法や、当店の特長をどう表現するかについてアドバイスをもらいました。例えば、データがあった方が分かりやすいということで、業界の動向や地域の人口分布を提供してもらいました。
また、当店ではお客さま向けにオリジナルのアプリを運用していたので、そこで得た口コミや評価も掲載しました。
これまで多くの事業所のサポート経験を持つ商工会議所の生きたアドバイスのおかげで、無事に補助金の採択を受けることができました。
会議所がもう一つの仕事場に
正直に言うと、相談前は商工会議所に対して堅苦しいイメージを持っていました。しかし、相談を受けてくださった経営支援員の河野さんや中小企業診断士の方は、私の初歩的な質問にも丁寧に答えてくれたので、ざっくばらんにお話しすることができました。
補助金を申請する作業は、本業とは全く別のものなので、「本業以外に時間を割かなければならない」と思いがちですが、私はこれも「事業を支える一つの仕事」として、割り切って取り組みました。「時間が余ったらやろう」という気持ちでいると、なかなか時間が取れず、気忙しさが増して負のスパイラルに陥ります。その意味でも、サポートしてくれる方が外にいたことで、「この時間は商工会議所で仕事をする」と考えることができ、頭も心もスムーズに切り替えることができました。これも商工会議所に相談して良かった点かもしれません。
今後も知識や視野を広げる手段として商工会議所を活用し、異業種交流会などにも参加して、人脈づくりもしていきたいです。また、お店の方では、パン作りの教室などを開いて、客層を広げていきたいと考えています。パンに合った材料は、地元はもちろん、海外からも調達して、安全・安心に、おいしく作られていることを知っていただき、地域の子どもたちの食育にもつながればうれしいです。
パンの仕上げをする様子。写真右のしらすとほうれん草のパンは、素材に県内産ほうれん草と東北産の牛乳を使用している。
創 業 | 2022年12月 |
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事業内容 | 素材にこだわった安全・安心で健康的なパンを製造・販売 |
所在地 | 仙台市宮城野区岩切洞ノ口188 KKビル1F-B |