㈱パリンカ 代表取締役 小関 康 氏
的確なアドバイスで新商品の今後に大きな手応えをつかむことができました。
小関 康 代表取締役(右)と三島 雄次郎 経営支援員(左)
専門外の販路拡大に困惑
宮城自慢のおいしい食材に惚れ込み、それらを積極的に取り入れたイタリア料理のレストランを始めて25年になります。
お客さまのご来店動向を追ってみると、数年前から中食(ルビ:なかしょく)利用の傾向の高まりを感じており、時代の変化に対応するために何かしなければと思っていたところ、新型コロナウイルスの感染が拡大。これをきっかけに、来店を待つだけではなく、自分たちからお届けできるものを作りたいという思いが大きくなり、レトルトのパスタソース開発に着手し、「みやぎパスタ紀行」という商品名で、「志津川産たこのペペロンチーノ」「石巻産金華さばのプッタネスカ」「仙台牛のボロネーゼ」の3種類を第1弾として完成させました。
しかし、それをどうやって売り出すのかは、専門外で知識がありませんでしたので、「商工会議所なら何とかしてくれるのではないか」と思い立ち、相談に伺いました。そこで勧められた「伊達な商談会」では、バイヤーさんから直接、ご要望を伺うことで、マーケットのニーズを知ることができましたし、商工会議所の販路開拓コーディネーターの方からも、百貨店OBという豊富な経験からパッケージデザインなども含めて総合的にアドバイスをいただくことができました。この商談会に参加したことで、物を売るための仕組みがわかり、やるべきことが具体的に見えてきました。おかげさまで、現在も複数の企業と商談を継続して行っています。
次のステップに進むための学びとアドバイス
また、伊達な商談会と同時に、報道機関の方々へ新商品のプレゼンを行う「新商品・新サービス合同プレス発表会」にも参加しました。商品に込めた思いをどう伝えれば、届けたい人に届くのか、講師の方や商工会議所の皆さんからいただいた的確なアドバイスのかいもあって、発表会後には、新聞社やテレビ局から多くの取材の申し込みがあり、大変驚きました。同時に、みやぎパスタ紀行の今後に大きな手応えも感じました。そして、これらの経験を生かして、第2弾となる新しいパスタソースの開発にもこぎ着けることができました。第1弾と同様に、地元の生産者の方の思いも伝わる、パリンカならではの味に仕上げています。
以前は、経営相談といえば、補助金などの支援制度といった、日々の営業継続のための内容がほとんどでしたが、商工会議所では、次のステップに進むためのアドバイスもいただけることを再認識しました。今後も、宮城の食材を使った当店自慢の料理を、レストランや直営店、新たに始めたオンラインショップから、全国の皆さんにお届けしていきたいですね。
みやぎパスタ紀行シリーズ第2弾となる東松島市鳴瀬産のカキを使った「ペペロンチーノ」。販売は2021年10月から開始しており、「トマトソース」も含めた2種類の味を提供している。
創 業 | 1996年3月 |
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事業内容 | イタリア料理専門店の経営を基本に、レトルトパスタソースの開発とECサイトでの販売を展開 |
所在地 | 仙台市青葉区霊屋下19-8 |
ホームページ | http://r-palinka.com/ |